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ジョセフ・チェン アリエル・リン『イタズラなKiss 惡作劇之吻』 2/2 恋愛にすべてを捧げることができるか

イタズラなKiss (1) (集英社文庫―コミック版)


設定は消えてしまい、人物だけが残される、というのが理想的なので、多田さんのやってることは正しいです。

この残された人物を指して「キャラの面白さ」と前記事に書きました。
手垢のついた分類をすれば、琴子はドジッ子キャラ、直樹は少女マンガ的なモテ男くんですが、類型的なそれだけに留まるのであれば、たとえ面白くても、深く愛されることはなかったと思います。

まず直樹に関しては、天才だというのが割合のほとんどを占めています。でもその裏で必ず血のかよった人間的な表情も、漏らさずに描かれています。とくに母親に対して、十代半ばから、後半にかけて、男子がその成長過程で経験するであろう感情の起伏みたいなものが、琴子を介して表現されていました。直樹自身のセリフでも言ってますけど。琴子を嫁にしようとする母親の言いなりには、なりたくない、と。最終回でも、けっきょく俺は母親の言いなりだった、とも言っていました。シャットアウト出来ていた、波風の立たない「天才の部屋」に閉じこもっていたのに、琴子が現われてから振りまわされてしまい、見苦しい感情が出てきてしまい、コントロール出来なくなって、周囲に辛く、あたります。直樹にしてみれば、琴子と母親と両方から強烈に攻め込まれているようなもので、「天才の部屋」を守るのが難しくなります。後半、進路のことで、お父さんと意見がぶつかってしまいますが、こちらも同様に、キッカケは琴子の存在でした。

本線から離れないというのが大事です(でないと話がどっか行ってしまいます)。冷たい天才の直樹が人間的な表情をするのは、すべて琴子を介した後です。分かり難い感じで、ぐーーっと回って行くのだけれど、よく見ると直樹の感情を引き出しているのは、琴子でした。

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なぜF組の、美人でもない(という設定です)、なにをやらせても不器用でダメな女の子が、天才のモテ男くんを、それほど虜にしてしまったのか、というと、第1話のショッパナに出てくる、彼女がラブレターを差し出す場面ですけど、ここで「天才の部屋」に僅かな亀裂が入ったようです。
この効果を周囲の反応でハッキリと謳っています。勇気あるよね。ダメに決まってるじゃん。みんなの前で大恥かくの決定じゃん。相手は直樹だよ? しかもF組の琴子だよ。バカだね~、というふうに。最終的には2人は結婚しますが、結婚後も同じような批判を浴び続けます。

ここには、一定のルールに従って生きている人々の姿が浮き彫りになっています。外側の条件だけで相手を評価し、社会的に、一般的な価値観だけを疑いなく信じている人々の姿です。直樹はその最前列に座しています。研ぎ澄まされた最前列ですけど。
でも人間って本来は計測不能な塵みたいな要素も含めて、決して断言できることは1つもないのだと思います。もっとも難解な教材は「人間」で、関係性が深まるほど「人間」は難度を増して行くと思われます。そこに立ち会うまえに、みんなが信じているルールにだけ従って、良いとか悪いとか、判断し、判断されて、この世の中は回っているようです。

琴子はこのルールを知らないようです。
ヒドい言い方だけど、バカと天才は紙一重と言いますよね。いちばん前といちばん後ろは繋がっているのでしょう。社会的には理解され難い琴子の魅力を、直樹は理解することができるのでしょう。ありえない、無謀なラブレターが、僅かな亀裂を作り、そこから段々に引っ掻きまわされるほどに直樹は琴子の魅力を理解していき、構えずに本来の自分をさらけ出すことができる唯一の相手となり、かけがえのない人となっていったようです。
前記事にも書きましたように、これはドラマを見ている人も同時です。ルールに縛られていない、いまどき珍しい、素直で純な琴子を、直樹が愛していくように、見ている人(私)も愛してゆきます。ルールに縛られていないから危なっかしくて(笑えて?)、直樹と一緒に顔をしかめて、「おい!」、と言いたくもなりますが、笑。

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その琴子について。
いまどき珍しい、素直で純な女の子だけど、よく考えると、恐怖というか難解というか、正直、私には分からない世界でした。

直樹ママが言っていますが、琴子ちゃんはお兄ちゃんのこと真っすぐに愛してくれるから、お嫁さんにピッタリだ、みたいなことを。その言葉どおり、琴子の世界は直樹一色なのです。全身全霊で直樹を愛しています。直樹が医師になると言えば、じぶんは看護師になると言って猛勉強したり。ラブコメらしく妄想シーンも多用してますけど、そのほとんどが直樹に関することなのです。寝てもさめても「入江く~ん」です。友達のことや、いろいろ、他のことも、シーンとして差し挟まれてもいますが、ど真ん中は直樹、これ不動の位置でした。
話とすれば本線から外れていないし琴子のキャラ、また直樹との絡みでも正しい描き方です。だけど私には理解できないというか、無理です。無理だから、ドラマになるのだけれど・・。

恋愛に、すべてを捧げることができるか、と言えば、私には出来ないです。
言葉を少し替えて、愛している人に、じぶんのすべてを与えることができるのか、という問いです。琴子の言動の裏にはこの献身的な(?)愛が常に伴なって表れています。

恋愛なんていう不確かなものに、すべてを捧げるくらいなら、まだしも仕事など、努力に対しての見返りが期待できる方向へと情熱を向けた方が、私はラクです。こんなことを考えるから、先に書いたルールに従って無難に済ませておきたい、と思うのです。小利口な計算ずくの生臭い大人になったもので、若い頃は違ったと言いたいところだけど、どうだか、怪しいですね、私は最初からこうだったような気がする・・。
琴子は、そうは考えませんでした。彼女はバカですか? 
そうは見えないです。琴子のように生きるのはとても難しいと思うから。

『イタズラなKiss』は琴子の愛に満ちています。冷たい天才の心に風穴を開けて孤独な彼と寄り添いたい純な希望に満ちています。けっきょく彼は琴子によって救われています。このドラマの原作である少女マンガが描かれたのはずいぶん前のことだけど、いまの社会や男女のありかたなどを自分のことも含めて振り返ってみたとき、いまこそ見るべきドラマかなとも思いました。
安っぽい流行歌のように愛に生きるなんて簡単に言えないです。瞬間風速幾らの計測では、それは誰でも愛に生きることはできるけれど。

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と、内容紹介が長くなってしまいました。主役の2人について。ちょっと駆け足で、思ったことを書いてみます。

琴子役の アリエル・リンちゃん 目当てで見ましたけど、素の彼女はとても賢そうな女性に見えます。でもこのドラマの中ではトロくておバカな女の子の役なので、話し方とか食べ方とか、歩いている後ろ姿だとか、まるで牛のようになっていました。口もとがユルいです。なんというか全体にユルいです。それで中身がカラっぽな感じもします。セリフのひとつ1つがカラっぽで、だけど、カラっぽがいちばん含有率が多いと思います。直樹への真っすぐな愛でいっぱいに満たされていて、アリエルちゃん、もう言うことナシです。アイドル出なんだそうで、ならば、なおさらに、顔を崩したくないとか、よく見せたいとか思うのじゃないかと。でもちゃんと演じていました。ジョセフ・チェンさんもそうですけど、こういった青春モノ以外の、もっと込み入った内容の、複雑な人物であっても、きちんと演じられるだけの実力の持ち主だと思います。できる感じがします。

ジョセフ・チェンさん についてはこのドラマで初めて見ました。台湾ドラマをあまり見ていないので。全部で20本も見てないと思います。アリエルちゃん目当てで見て、大収穫、うまい人を見つけると嬉しくなります。ジョセフさんはインタヴューに答えている姿など、陽気で明るいですね、素はどうなのか分からないですけど。ともかく直樹とはまるきり正反対でした。ところが役に入るとちゃんと直樹になっていました。あと容姿で得してるところもあります。頭のサイズが大きい方なので、天才を演じるには好都合でした。じっさいの天才はどうなのか、ということじゃなくて、ちょっとアンバランスな感じが視覚的に都合が良かったかな、と思いました。それと、セリフが入っているところも良いのだけれど、ジョセフさんは、セリフがないところがもっと良いです。無言に堪えられる俳優さんですね。状況や気持ちを表わすだけでなく、引きつけてお客を落とします。俳優の仕事への情熱を感じました。

じつは、続編である、『イタズラなKiss 惡作劇之吻2』も見ました。
それはまた後日、感想文に書きたいです。

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wishbone|
odoribaさんも台湾ドラマをご覧になるのですね~^^

実は、私は数年前にCSで見た「流星花園」(花より男子)が台湾ドラマ初体験でした。最初はツッコミを入れながら見ていたのですが、気持ちを伝えるのが不器用なオレ様道明寺(ジェリー・イェン)に“心ならずも”惹かれてしまいました。
本人と道明寺が重なってしまいます。。

今人気の“平均的”イケメン韓国F4より 素朴な台湾F4の方が、4人の個性が際立っていて好みです。

「イタズラなKISS」は未見ですが、odoribaさんが記事にされているので見てみたい気持ちになります。

kairou|
あまり見ないけど、たまたま見たら、よかったです。
台湾ドラマは日本の少女マンガを原作にした作品が多いのかな・・? このイタキスの場合は、アジア圏の何箇所かプロモーションでまわったみたいです。ほんとうに日本は、マンガ強いなぁ、と思う今日この頃です。

「流星花園」ツッコミ入れながら? 
F4ってなに!? って素で検索しました、笑。
話が通じてなくてすみません^^;

イタキスは、アリエルちゃんとジョセフさんだったから、よかったのかもです。舞台は見てないけど(見なくても出演者で分かる感じだけど)、日本ドラマ版は昔みた記憶があります。台湾版で決定だと思います。韓流ファンとしてはこの後の韓国版がどうなっているのか、気になるというか心配ですけど、笑。

随所で笑えるラブコメなので、どぞお気軽に^^


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