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アポリネール『虐殺された詩人』想像力とは驚異である

虐殺された詩人 (講談社文芸文庫) 若きドン・ジュアンの手柄ばなし (河出文庫) サロメ

「われわれの感興を喚起することばかりでなく、われわれに驚きを与えることに専念する作家たちを讃えるべきである。驚異こそ小説家の第一の関心でなければならない。ここでしばらく――現実という明確な意識が生れるまで――今日の小説の大部分において、われわれを悩ませ、ただの俗悪にすぎないこの似而非(えせ)レアリスムを脇におかなければならない。流行の心理的、感傷的自然主義を口実にして、大部分の作家はもはや彼らの想像力に訴えることすら必要としない。自伝を書くだけですべて事足りるのだ。ごくつまらぬ貧しい物語を創造することに営々としている作家たちは、たちまち有名になる。彼らには恐るべき競争相手はほとんどいない。しかし今後は事情は変わるだろう。想像力が、文学において本来占めるべき地位をとり戻すように思われる」

とアポリネールは言っている。文学のもとに据えるべき最重要項目は、想像力=驚異であると。さっそくだけど、異論もあろうかと(笑)。がどのような方法によって書かれたとしても、“動かぬ”ものは動かないわけで、文学であれ何であれ、“動かして”ナンボの基準でみれば、驚異もまた、“動かす”一要因ではある。なので私はそれほど間違っているとは思っていない。ただ彼の場合、そのやり方が、眉をひそめる人々を呼び寄せてしまうかもしれないとも思う。

少々、乱暴なのだ。書き方、構成、云々、それよりも前の、言葉の以前が無造作なのだ。突き放し方が綿密でないというか。ほんとうに彼は詩人なのだろうか。

もしやこれは性格かもしれぬ、などと思う。大衆酒場の円卓で大声を出し、口の端から酒を漏らす。ガハハと笑う。が一人になると寄り目がちに世間を見つめている。その大きな目は(じっさい、大きいかどうかは知らないが)純朴な青年そのものだ。打たれたことによる哀しみも見えるけれども、大きな背中から(じっさい、知らない)、さらに倍の大きさの、ひだまりのような影が道ばたに。この人は心根が優しい人かもしれない。大雑把で優しい男だ、私の、アポリネールは。

さて、「今後は事情は変わるだろう」か。
想像力とは便利な言葉。矮小化され、多岐にわたる。



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