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『タクシードライバー』マーティン・スコセッシ監督

タクシー・ドライバー【ワイド版】


ジャケはモヒカンよりこっちがいいね。収録内容はタクシードライバー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]がいいみたいです。

1976年アメリカ映画。カンヌでパルム・ドール賞受賞。ベトナム帰りの不眠症の男をロバート・デ・ニーロが好演しています。監督はマーティン・スコセッシで紹介欄をみて気がついたけど、この監督作品ほとんど見ています、狙って見たわけではないけれど。歳をとるごとに作りがやや軽くなっていく(画の繋ぎ方その空白の重力が軽くなる)感じがしますが、血なまぐさいザラリとした感触と、街に波うち流れ敷かれる、重ねて映し込まれた神の光背とはそのままです。
Wiki では以前紹介した『俺たちに明日はない』から、アメリカン・ニューシネマ は始まって、この『タクシードライバー』で事実上終焉したとの説明がありました。「個人の無力」から、「個人の可能性」へと移り変わったということです。ベトナム戦争も知らないし、いつまでも「個人の無力」とやらに浸っているわけにもいかないしで・・・、うーん、そうかもしれないけれど。

タクシードライバー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]


(あらすじ) タクシー運転手のトラビスは、大統領候補の選挙運動員ベッツィに心を惹かれる。だが、デートは失敗。そんな折、トラヴィスは13歳の売春婦、アイリスと出会い、足を洗うよう説得する。トラビスは使命を感じ、アイリスのいる売春宿に向かったのだが…。
ニューヨークの夜を走る1人のタクシードライバーを主人公に、現代都市に潜む狂気と混乱を描く。ベトナム帰りの青年トラヴィスをロバート・デ・ニーロが演じ、世界の不浄さへのいらだちを見事に表現した。トラヴィスの強烈な個性は、70年代を代表する屈折したヒーロー像となった。amazonより タクシードライバー(Wiki)


街へ出ると頭が痛くなる。このゴロツキどもを水洗便所のように洗い流してしまいたい。トラヴィスはずっとそう思っている。
ある日大統領候補をタクシーに乗せます。アメリカの1番の問題は何かと訊かれ、トラヴィスはこのことを主張します。政治家が喜びそうな賢い回答ではなく。政治や経済を語らない男なのです。ただ目に見えている感触が「不快だ」と言っていることを言っているのです。どこまでも「個人」であり、「個人」でありつづけるわけですが、この辺は現在の私たちの「個人」とはちょっと事情が違っているかなと思われます。一方ではつねにベトナム戦争が据えられているので、そこから向かって来ての「個人」でしょう。激しい反動としての「個人」です。
なので、アイリスの売春をやめさせるためにヒモな連中を皆殺し、その前に、順番としては大統領候補が先になります。撃ち損じてからヒモな連中を殺害します。これによって彼はヒーローみたいになるのだけれど、この順番に注目したいです。やりやすい方から、やるでしょ。けど彼の場合はSPもついて目撃者も多い政治家から狙いに行きました。失敗に終わりましたけど。その怒りも込みでヒモな連中を殺してしまうのです。

街に流れてしまい、平均化されて溶け出しつつある「個人」を取り戻すようにして街の穴ぼこに銃口を向けたのかもしれません。
彼の同僚の先輩タクシードライバーが言っていたでしょ。あまり考えるな。しょせん俺たちは負け犬で、こんなものさと気楽に構えておけと。でも彼はバカらしいと言いました。この街を飛び出して何かをやり遂げてみたいのだと。こんなものさと気楽に構えるには少なくとも「個人」であらねばならず、彼には霧散した寄る辺のないそれしかなく、あとはただ、うまくいかない人生と、街を徘徊する不快なゴロツキどもばかりが目についてしまい・・・。
最初の方で彼が言っていました。じぶんに必要なのは「きっかけ」だと。取り戻すきっかけが欲しかったのだと。女はダメだったけど、銃購入により転機が訪れたようです。

アメリカン・ニューシネマは終わっていないと思います。
たとえばアキバのあの事件やそれに類した事件、もっと広げてこのネット上であっても、アメリカン・ニューシネマが表現しようとしていたものは、カタチを変えつつ未だに表現され続けているように見えます。一方にベトナム戦争ではなく「個人の可能性」を据えながら。

しかし注意したいのは、可能性と無力を単純に対比させるだけでは、『タクシードライバー』のような表現は出来ないのではないか、ということです。
なぜなら『タクシードライバー』は神の光が、水洗便所のように流してしまいたいゴロツキどもと、そう思っているトラヴィスの両方を映しているからです。何重にも映し込まれた画のなかに、その光は漂い揺れているように見えるからです。

エンディング間際、フラッシュのように光る、トラヴィスの鋭い眼差し。ひととき取り戻したけれど、彼はまだ失ったままです。
彼のタクシーはお客を待ちながらアテもなく走ります。彼の不眠症は治ったのかしら。眠れない世界に、その目に何重にも映し込まれる穴ぼこの数々が。

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