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足掻いて生きた人々『大望』チャン・ヒョク/ハン・ジェソク/ソン・イェジン/イ・ヨウォン/チョ・インソン/キョン・ミリ/パク・サンウォン/チョ・ヒョンジェ

大望 DVD-BOX 1


2002年韓国SBSで放送されたドラマです。
舞台は18世紀の朝鮮半島。下級役人の出であるパク・フィチャン(パク・サンウォン)は、たくみに商売を操り冨を手中に収めるも、身分の差にあえぎ、狡猾な知略家となって更なる進出を試みます。この国を動かしているのは我々中人であるとの信念から、一石二鳥どころか三鳥、四鳥を狙い、権力を笠に着る(彼にとっては能無しに見える)者たちを、実質、陰から糸を引いて動かしてゆきます。
その姿を見て育った息子たちが2人います。長男のシヨン(ハン・ジェソク)と、次男のジェヨン(チャン・ヒョク)です。2人は正反対の気質を持って育ってゆきました。そしてドラマ『大望』は、同じパク・フィチャンから巣立って行きながら、徐々に道が分かれ、あとには大きく世界が変わってしまう、この兄弟の生き方の違いを明らかにして、懸命に足掻いて生きた、それぞれの生の重みを残し、最後は穏やかに幕を閉じてゆきました。とても見応えのある時代劇でした。

大望―テマン内容紹介(koreantime)
大望あらすじ(LaLaTV)

長男のシヨンは、なにか腑に落ちない謎、空白を抱えています。幼い頃は漠然と抱えたままだったけど、中国武術家の父娘と出会い、武術を習うことによってその空白を埋めようとします。
時が経つにつれ、その武術は血も涙もない冷酷なものと化してゆきます。父のパク・フィチャンの生き写しのような知略が加えられて、あとには父も恐れるほどの大胆な独自の道を歩むようになります。
父は冨と権力にだけ的を絞っていましたが、シヨンはむしろそんなことには興味がなくて、ただ1人の女性を我がものにするために剣と策略を振るうのでした。
もともと彼は、空白を抱えたところから始まっています。最初から最後まで彼は空白を埋めようとして足掻いているようでした。

一方、次男のジェヨンは、やさしい、お人好しな子で、大勢の友達に囲まれていますが、お金持ちのお坊ちゃんらしく、どこか気が抜けています。生きるための理由といったら大げさだけど、傷がついていない魂は折れやすく流されやすいのかもしれません。
その後、さまざまな逆境に遭い、魂に傷がつき、生死をさまよい・・・、そうして彼は、ようやく自分の魂を掴みます。やさしい、お人好しな子は、ここで初めて生きる理由を得て強くなりました。彼は一足飛びに何かを成し得ようとしたのではなく、魂に傷をつけたぶんだけ少しずつ成長して行ったようです。自分のことを省みれば誰のことも責められない、という彼の言葉のなかに、とりかえしのつかない傷の深さがうかがえました。

大望 DVDBOX(2)


この兄弟を軸にしてドラマは進んでいきますが、見所は、それだけではないです。
まず特筆すべきことは、登場人物ひとり1人、だれも疎かに扱われていないことです。ストーリーを展開するための駒として都合よく配置された人は1人もいないです。すべての人々に納得させるようにストーリーを纏めるよりも、人物に重きを置いて、人間を描いて、たった26話のなかで表現しています。

たとえば私など唸って見ていた、パク・フィチャンとユン大監との密談ですが、ストーリー上は、このように騙くらかして丸めこんで、丸めこまれて、はい次の展開へ、と進むわけですが、それ以上のことが表現されています。この2人のやりとりの間合いが絶妙で、周囲がシンと静まりかえるほどの好演です。ユン大監は良い人なのですね。田舎の良い人を思い出します。無知なために騙されやすい。でも性根は良い人なんです。位は高いけれど、ろくに仕事もしていなくて申し訳ないな、という気持ちがどこかにあって、それも込みで、パク・フィチャンのような世間を知りつくした人物に持って行かれてしまうわけです。そのパク・フィチャンも、べつの場面では彼らしいやり方で本音を言っています。息子と対面したときなど、ふと親らしいことを言ったりしています。彼はどうやら生家の恨みを抱えているようで、どことなく復讐心が見え隠れ・・・、お金持ちになっても、まだ先へと行きたがるのは、きっと恨みがあるンではないかと思ったりしました。

このドラマ、豪華キャスト多数出演と謳っているだけのことはあって、ひとり1人、ご紹介してゆくと、キリがないんですけど^^;
ともかく、ザックリと書いてしまうと、みなさんとてもよく演じられていて、私はハマって見ていました。

ちょっと話を戻すようですけど、シヨンは空白を抱えていますが、それをセリフに頼らずに、体ぜんぶで表現しています。行き所のない佇まい。軸が揺れて焦点が定まらない感じ。「私」が形成されていない。なのに栄養だけはたっぷりと口から流し込まれてしまったような、人工的な感じがします。もちろんセリフでも言っていますが、セリフがなくてもシヨンは表現されていると思いました。だから最終回での弟とのやりとりが効いていますね。「私」が形成されずに空白のままで、人工的に作られてしまった自分の生が哀しい。取り戻すつもりで足掻いたのに、こんなに必死になって戦ってきたのに、という彼の哀しみは、無情で、せつないですね。

パク・フィチャンは私のお気に入りですが(笑)、名言をいっぱい残しています。旦那さまは、あっちにも、こっちにも、よい顔をして、いったいどちらの味方なんですか? と訊かれて。ウサギは3つ穴を掘るというじゃないか。まだ2つしか穴を掘っていないのに、なにをうろたえているのだ、とか、そういうことを、たくさん言いました。商売人の厳しさと、勝ち上がり、生き残ってゆくことの難しさと、自身の柔らかい感情を抑えこんで、自分も周りも統制して行こうとする、含みつつ抑えた演技を、パク・サンウォンさんがピリッと演じていました。時代劇がまさにハマり役です。

情報通のタンエは切れものらしく、アイロニーが効いています。最終回の辺り、クンピョンとのやりとりはゾクッとしました。危険が迫っていることをお知らせします。あなたは朝を迎えられません、とか。この人も魂に傷をつけて、そこから這い上がってきた人ですね。経験に裏打ちされた希望や絶望が、ふっと見せる表情のなかに表れていました。実の子を前にしたときには、愚かな、ただの母になります。

うーん、キリがない・・・、
あの火薬を作ってた人(デュイ/イム・ヒョンシク)の最後も良かったですよね。

それから、井戸の水。湧いて出てきたときにはジェヨンといっしょになって、あーよかった、と思いました。このときのジェヨンの表情がよかったです。信じて苦労して、ようやく掘り当てた水脈です。脱力した感じで、あーよかった、と。いい顔してました。理想的だと言われても、信じて苦労したいのです。

そして、チョ・ヒョンジェさんですが、世子様役で出ていました。
このなかでは一番偉い人の役です。宮中のまやかしに、うんざりして、本音で生きたい欲求を抱えているけれど、信じて頼る人、心の友がいない。それでイライラしています。陰謀、策略に落とし込まれていったんは逃げますが、戻ってきましたね。ヒョンジェさんは、デュイを指して「あのものが」と言うように、生まれながらにしての、走ったこともない、お坊ちゃんを演じていました。冒されていない透明なさまが、いかにも世子様で、ぴったりでした。

ドラマ『大望』は、立ちまわり、しっとり、その他の見せ場、この3つが、かならず毎回入っていました。よく計算されたドラマで、それ以上に、好演が続々と演じられてゆきました。

策略を施す賢すぎる人々の中にあって、理想的だと言われても信じて疑わない人もいます。自分のことを省みれば、だれのことも責められない。いまどき流行らない考え方だけれど、私は、そう思わないです。ジェヨンの言葉に、共感しました。

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